時代の波乗り日記

いくつになってもふらふらっと生きている男が気になったニュースや日々抱いているギモンにガツンと言うつぶやき型問題提起ブログです。

続・好きなことやれ論

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先日購入した「プロ論。【才能開花編】」という本を三分の一ほ度読み終えて、素晴らしく濃厚な内容の本なので紹介します。

この本では総勢54人の様々な分野において第一線で活躍している人たちが、
どのようにして適職に気づき、才能を開花させていったのかをそれぞれが語るインタビュー集。

大きく7章に分けられている。
第1章「自分将来に不安を感じたとき」
第2章「向いてる仕事がわからないとき」
第3章「仕事お面白くしたいとき」
第4章「才能があるのに認められないとき」
第5章「誰もが注目する作品を生み出したいとき」
第6章「何をやってもうまくいかないとき」
第7章「前例のない仕事を成功させたいとき」

竹中直人、森永卓郎、矢口史靖、石田衣良など様々なジャンルで活躍しているプロフェッショナルな方たちの貴重なエピソードが語られている。普段メディアではあまり語られていない上に、これだけ大勢のプロフェッショナルたちの仕事術が聞ける、ものすごくお買い得な一冊である。

第1章「自分将来に不安を感じたとき」での、元内閣特別顧問という経歴を持つ作家の堺屋太一さんの言葉を引用したい。
やっぱり人間は好きなことをするべきなんです。ただし好きなことを見つけるのが実は難しい。
20代で見つかるなんて思っちゃいけない。スポーツ選手は若くして決めますが、凡人は30歳までわからないと思った方がいい。
20代はともかく辛抱する。そして好きを見つけたいと思い続ける。興味を持ったら、一人で試してみる。誰かと一緒にやってはいけません。一緒にいることが好きなだけかもしれないから。

そして好きなことをすると同時に伴う不安についてこう語る。

不安もあるかもしれない。でも、不安というものは消えないんです。
好きなことをすれば、楽しさと同時に世間の風当たりと将来の経済が心配になります。
就職における最も危険な間違いは、好きかどうかではなく、有利かどうかで選んでしまうことです。花形産業は移り変わる。目先のことにとらわれてはいけません。
好きなことをやらないと必ず後悔します。わからなければ探し続けるんです。好きを探すことこそ、人生で一番の仕事なんですよ。

とりあえず好きだと思ったことを恐れずにやってみる、ダメだったらそれまでということで、また違うことをやってみれば良いのだと。


ここでもう一つ本書から、経済アナリストの森永卓郎さんの言葉を抜粋する。

(仕事において、この道一筋でなく、いろんな活動の可能性を残しておくことを) 難しく考える必要はありません。私はこれを「夢を持つのはやめなさい」と表現しています。
「いつか、これをやろう」「やってみたいと思っていた」を禁句にするんです。思い立ったら、すぐにやる。趣味でも興味を持った仕事でもいい。思いついたら、さっさと始める。そうやって広げた芽が運を呼び込む可能性を高め、リスクをヘッジしてくれるんです。


悩みの根底には必ず「自分のやりたいこと」がある。それに反した状況だったり、やりたくてもかなわない状況だったり、踏み出す勇気がないから人は悩む。

これを乗り越えるにはとりあえずやってみるのが最も適した策だとすれば、

それがサントリー創業者である鳥井信治郎さんが残した「やってみなはれ」という言葉に込められた本当の意味だったのだろうか。


画像元
http://www.suntory.co.jp/recruit/fresh/